第5回「他人と自分を比べてしまい、SNSを見るたび憂鬱になります。」(回答者:白雪姫)

恋愛や仕事、人間関係、心と体……。そんな現代人が抱える悩みに答えるのは、物語の世界から飛び出してきた“おひめさま”たち。「人生の主役」をつとめるアナタに、ヒロインとして物語の世界を生き抜いたお姫様が生き方のヒントを教えてくれる連載『57人のおひめさま 一問一答カウンセリング 迷えるアナタのお悩み相談室』。第5回は、心と体にまつわるお悩みです。


回答者:白雪姫
国:ドイツ/出典:『白雪姫』

(あらすじ)
白雪姫の継母である女王は、鏡に「一番美しいのはだれ?」と聞くのが日課。ずっと自分の名前が返ってきたが、ある日「白雪姫」と言われて激昂する。憎しみのあまり姫を何度も殺そうと企て、ついに毒リンゴを食べさせる。毒で倒れて棺に入れられた姫を見た王子は一目惚れし、棺ごと引き取ることに。棺を運ぶ途中で姫が毒リンゴを吐き出し、生き返る。そして王子と結婚し、女王は火あぶり靴を履いて死ぬまで躍らされた。


お悩み:他人と自分を比べてしまい、SNSを見るたび憂鬱になります。

白雪姫の回答:心の毒になるSNSなんかやめちゃえば? 他人と比べず、過去の自分と比べなさい!

女王様も、毎日鏡に「一番美しい人はだれ?」と聞いて評判を気にしてた。常にだれかと自分を比べて「一番じゃないとイヤ」って願う毎日なんて、バッカみたい! 本当は自信がなくて、認められたくてたまらなかったのよ。あの鏡さえなければ幸せだったかもしれないのに、死んでしまったかわいそうな女王様。人と比べる鏡なんて身を滅ぼすだけよ!

私は人と自分を比べないわ。「もっとこうだったらいいのに」と思うこともあるけど、基本的には今の私で大丈夫! 伸びしろがあるんだと信じて、少しずつ成長していけばそれでいいの。苦手なこともあるけど「今の私でいい」と思っているわ。私は私を認めているから、人からの評価なんて気にしないの。

それに、人と比べたら青天井で永遠に満足できないに決まってるじゃない! だれだって赤ちゃんの頃と比べたらたくさんのことができるようになってるし、信じられないくらい成長しているわ。他人じゃなくて、過去の自分と比べたほうがいいのよ。3年前の自分と今の自分を比べたら、きっと成長を実感できるはずよ。自信がないなら騙されたと思ってやってみて! 少なくとも、この世を健気に生き抜いた日数は増えてるでしょ?

そもそも、人と比べていいことってある? もし自分が人より優れていたとして、それで優越感に浸っている自分を好きになれる? 自分を好きにならないと、他人にどれだけ褒めちぎられても心が満たされないのよ。

SNSの「いいね」の数を比べて落ち込んじゃうなら、SNSを「いいねをもらうツール」じゃなく「いいねをあげるツール」だと思ったら? 自分を見てもらうツールでなく、他人を見るツールとして活用するの。何かをもらうのは他人次第だけど、何かをあげるのは自分次第だから楽になるでしょ?

それでも人のささやきが気になるなら、SNSなんて心の毒よ。潔くやめちゃえば? アプリを消すだけでも心が軽くなるわよ。SNSの投稿なんて良いところの切り取りで、実際の生活とは違うもの。そんな情報を真に受けてつらくなるくらいなら、SNSと距離を置いたほうが自分のためよ。

自分の魅力くらい、自分で決めなさい!

  「他人」という鏡に囚われると不幸になるわ!

他にもさまざまなお悩みに、お姫様たちが答えています!
57人のおひめさま 一問一答カウンセリング 迷えるアナタのお悩み相談室

文:秋カヲリ/絵:momomosparkle
定価:本体1600円+税
判型:四六判変形(ソフトカバー)
頁数:240P
発売日:2021年7月16日
ISBN:978-4-909842-08-4

《Kindleにて無料お試し版を配信中!》


秋カヲリ(あき かおり)
1990年、茨城県生まれ。東京女子大卒、都内在住。ADHDのパンセクシャルで、作家・ライター・コピーライター・心理カウンセラーとして活動する一児の母。恋愛依存、育児鬱を経験し、心理学を生命線にして今に至る。ADHDゆえに受験勉強や会社員生活などのルーティーンが極端に苦手で、ITベンチャー・広告代理店・化粧品メーカー・社史制作会社を転々とするが、いずれも1年前後で退社した会社員不適合者。感情や思考を整理できる執筆が精神安定剤で、幼少期から偏愛し生業にする。女の生きづらさやADHDの不適合感とうまく付き合うため心理カウンセリングを実践し、現代女性のゆらぐ心を支えるコラムを多数執筆している。
Twitter: @hagiwriter
Instagram: @akikawori
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momomosparkle(もももすぱーくる)
ハッピーでポップなイラストが特徴のバイリンガルイラストレーター・漫画家・エッセイスト。小さな頃から多様な文化に触れながら育ち、カリフォルニアでアートとアニメーションを学んだ後、女子美術大学を卒業。人と話すのが大好きで、かわいいものやおいしいもの、新しいものに目がない THE・てんびん座。著書に『ハピドラ! マンガで紹介 気分ぶちアゲ海外ドラマ』(柏書房)がある。挿絵やウェブ漫画のほか、ドラマレビューやコラムも人気。
Twitter: @momomosparkle
Instagram: @momomosparkleofficial

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